キノコがあった

おととい、朝会を待っているときでした。
年長さんのAくんが、
「園長先生、キノコがあった。どうして?」
と、私を引っ張って園舎よりの園庭の隅に連れて行きました。
何人かが集まって、不思議そうにしています。
見ると、Bくんの手のひらに、3cmほどの長さの、細ーいキノコが一本のっていました。
園庭の砂の中から出てきたそうです。
ブナシメジの小さいのの感じですが、色はシイタケといったところ。
はっきり分からないままにその時は終わりました。
今朝、迎えに正門に立っていたとき、Cちゃんが、
「園長先生、キノコがあった。」
と、これは一房の小さなキノコを持ってきました。
「どこにあったの?」
「あそこ。」
指さした先は、桜の木です。
根元に近い、樹肌に生えていたようです。
前日の、キノコと同じものでした。
同じ種類のキノコが、子どもの手によって、場所を移動していたのかもしれません。
もしそうなら、その子は、何を感じながら、どんな興味を持ってキノコを持って行ったのか、聞いてみたいところです。
子どもの目は、大人が見過ごしそうな小さなものにも、不思議な引力を感じて吸い寄せられるのでしょう。
そうした感性を、たくさん伸ばしていきたい。そう思います。