冬休み号から

大きく成長した子どもたち
〜2学期を振り返って〜

2011年(平成23年)第2学期も終業となりました。
親子遠足に始まり、運動会、バザー、お餅つき、音楽会と、保護者の皆様にご協力いただく行事が多くありましたが、おかげさまでどの行事も充実して終えることができました。ありがとうございました。
第2学期の終わりですが、忘れることの出来ない2011年(平成23年)という年の終わりでもあります。
今年私たちは、東日本大震災原発事故という未曾有の経験をしました。改めて被災された皆様、関係の深い皆様に心よりお見舞い申し上げます。 この災害と事故は、私たち1人1人の日々の生活のあり方(生き方)に再考を迫るものでした。しかし、そうした中にあって私たちは、人と人との絆が何にも替えがたい生きる力であることを、改めて知ることにもなりました。子どもたちも、人の絆の中で生きています。
河井酔茗という詩人の詩に「ゆずり葉」という詩があります。その中に「子供たちよ/お前たちは何をほしがらないでも/すべてのものがお前たちにゆずられるのです」という一節があります。私たち大人が、未来へ生きる子どもたちに譲ってゆくもの。それはどんな風景を持つ世界であればよいのか、全ての人が幸福に生きられる世界であることを願うと同時に、その実現を少しでも進められるような年に、来年をしたいものです。
子どもたちの遊ぶ姿、駆ける姿、笑顔を見ていると、この世界はなんて素晴らしい驚きに満ちているのだろう(大人の言葉ですが)という、毎日がワクワクしていた幼年時代の感覚に、今この子たちもいるのだという感慨にとらわれます。それこそ、「ひとりでにいのちはのびる/鳥のようにうたい、花のように笑っている間に」(河井酔茗、同)という言葉そのままだと感じます。
でも何もしないで、伸びてゆくわけではもちろんありません。2学期の行事、そして日々の保育・教育活動の中で、先生に指導され、友達とかかわる中で、子どもたち1人1人が自分から進んでいろいろなことに挑戦し頑張ったことでたくましく大きく成長してきたのです。
今年の成長を慈しみつつ本年を送り、どうぞよいお年をお迎えください。