いいにおい

三輪車に乗って目の前にやってきたげんきくんが、小さい丸いものを指でつまむようにして見せながら言いました。
「いいにおい!」
見るとそれは、枝から落ちたミカンの実を半分に割ったものでした。
かがせてもらうと、確かにミカンのほんのりした酸っぱいにおいがします。
園庭の南側にあるミカンの木には、今、小さな実がたくさんついています。
その中の幾つかは自然に落ちてしまいます。
それは、子どもたちの格好の遊び相手になっています。
ミカンの実ではありませんが、宮澤賢治の「やまなし」を思い出します。