行事が日常(感性)を変える

例えば、音楽会が終わってからの、子どもたちの朝の動物体操には大きな変化が見られました。
ひときわ、歌声が響くようになったことです。
それはもう明らかに分かることでした。
それと、動作が大きくなりました。
私は、音楽会効果だと思います。
運動会のあとも、子どもたちの日常の遊びでの動作にたくましさが出てきたことを書きました。


子どもは、日常のいろいろなことを契機に成長していきます。
と同時に、こうした行事によってぐぐっと成長が見られます。


子育て支援講座で、講師の先生が体をねじるエクササイズをされました。
両腕を肩の高さに前に伸ばし、そのままぎゅーっとねじるだけねじります。
そのあと少しリラックスし、再びねじります。
すると、さっきギリギリだったところよりもさらにねじることができていることに気がつくというものでした。

日常と行事の関係はこれに似たところがあると思います。
行事は、ギリギリ(と言うと聞こえは良くありませんが)まで伸ばすこと。
すると、リラックス状態(日常)にあるときも、より力を蓄えた状態(次により大きなねじりが出来るような状態)になります。
それは、身体だけでなく、感性にも大きな影響を与えていると考えられます。
ふと見れば、動きにたくましさや大きさが増し(身体表現の喜び)、歌声が出てきている(感性的喜び)ことが、その何よりの証と思うのです。
そして、効果のある行事を成り立たせるのは、安定した日常があることです。


どのような体と心のメカニズムでそうした変化が生まれるのかは研究者ではないので説明できませんが、子どもの現実の姿がそう教えてくれています。